AQUOS wish4を実機レビュー!使ってわかったメリット・デメリット

今回はAQUOS wish4の実機レビューを行っていきましょう。

ドコモでは、キャンペーンを利用すれば1万円以下と手頃に入手できる点が魅力。AQUOS wish3から良くも悪くも進化した機種だと思いますが、重たいゲームや動画編集をする方以外は幅広くカバーできてしまう。そんな1台に仕上がっている印象です。

本記事ではカタログスペックからはわからない実際の使い心地や電池持ちなどを詳しくお伝えしていきます。またカメラ作例も用意したので、AQUOS wish4への買い替えを検討している方はぜひ参考にしてくださいね!

AQUOS wish4の外観・デザインをレビュー

AQUOS wish4は前モデルのwish3からカメラ周りのデザインを大きく変更しています。AQUOS wish3では味気ないデザインでチープ感がありましたが、wish4は上位モデルのAQUOS R9に似た作りになっており、オシャレ度が増して可愛らしさもあります。

筐体に使われている素材は約60%が再生プラスチックで環境にも優しいデザインになっています。触り心地はサラサラしたマット素材なので指紋も目立ちにくいのが特徴です。

デザイン全体とボタン周りをみていきましょう。

ディスプレイ面にはしずく型のインカメラがあり、下部のベゼル(黒い部分)は多めにとってあります。ディスプレイはフラットタイプなので、画面保護フィルムが貼りづらかったり、誤タップしてしまったりという心配はありません。

背面にはシングルカメラが備わっており、AQUOSのロゴとFelicaマークが刻まれています。ドコモ版に関しても「docomo」のロゴはありません。また、カメラの出っ張りもほとんどなくスッキリした見た目に仕上がっています。

右側面には音量調節ボタンと指紋認証センサー付き電源ボタン、左側面にはSIM＆microSDカードのスロットを搭載。SIMスロットは爪を引っ掛けて取り出せるタイプなのでSIMピンは不要です。

そして上部にはイヤホンジャックとマイク穴、下部にはスピーカーとUSB Type-Cの充電口、マイク穴があります。とくにイヤホンジャックやmicroSDカードを必要としている方には嬉しい仕様となっています。

スピーカーはステレオではなくモノラル。音質にはあまり期待しないほうが良いかも。

カラーに関しては近年のトレンドである”くすみカラー”を採用しており、「ブルー」「ブラック」「ホワイト」「ピンク」の4色展開です。購入窓口によって取り扱いカラーは異なります。

本体サイズの大型化で画面が見やすくなった

AQUOS wish4は6.6インチの液晶ディスプレイを搭載しています。前モデルのwish3が5.7インチだったため、かなり大型化しているのがわかります。

本体の大きさと携帯性はまさにトレードオフ。好みがわかれる部分とも言えるでしょう。

以下は手元にあったAQUOS R9とGoogle Pixel9との大きさを比較したものです。

個人的には手にフィットするAQUOS wish3のコンパクトさが気に入っていました。貴重なコンパクトスマホが1つ減ってしまったのはやや残念です。

ただし、画面が大きくなったことで見やすさは向上しています。ネットサーフィンをしている時の情報量の多さやYouTubeを視聴している時の迫力ではAQUOS wish4のサイズ感に満足です。重量も約190gなので重たいという感じはありません。

とくにご年配の方にとって大画面というのは嬉しいポイントでしょう。「かんたんモード」も搭載しているので、高齢者や子どものスマホデビューにもピッタリです。

リフレッシュレートは90Hzに対応しており滑らかな操作感を味わえます。注意点としては最大輝度でも画面が暗めなので、日差しの強い屋外では見にくいと感じる場面があることです。

MIL規格(MIL-STD-810H)の18項目に準拠した作り

AQUOS wish4はMIL規格(MIL-STD-810H)の18項目に準拠しており、さまざまなシチュエーションに対応できる端末に仕上がっています。

防水（浸漬）：深さ約1.5mの水中に30分間浸漬させる試験
防水（雨滴）：高さ1mから15分間雨滴を落とす試験
防塵：12時間の粉塵試験
防塵（風塵）：連続6時間（風速8.9m/sec、濃度10.6ｇ/m³）の粉塵試験
耐衝撃（落下）：高さ1.22mから鋼板に製品を26方向で落下させる試験
耐振動： 上下10Hz～500Hz、加速度1.04G、左右10Hz～500Hz、加速度0.2G、前後10Hz～500Hz、加速度0.74Gでそれぞれ60分の振動試験
防湿：連続10日間（湿度95%RH）の高湿度試験
高温保管（固定）：63℃に固定した72時間の高温保管試験
高温保管（変動）：28℃～58℃までの温度変化において72時間の高温保管試験
高温動作 （固定）：55℃に固定した5時間の高温動作試験
高温動作 （変動）：28℃～39℃/湿度43%～78%までの変化において72時間の高温動作試験
低温動作：-20℃に固定した5時間の低温動作試験
低温保管：-33℃～-25℃の温度変化において連続72時間の低温保管試験
温度耐久（温度衝撃）：-21℃～50℃の急激な温度変化において連続3時間の温度耐久試験
低圧保管：連続2時間（57.2kPa/高度約4,572m相当）の低圧保管試験
低圧動作：連続2時間（57.2kPa/高度約4,572m相当）の低圧動作試験
氷結（結露）：-10℃で結露や霧を発生させ1時間維持し、25℃、95%RHで動作確認
氷結（氷結）：-10℃環境下で着氷した氷の厚さが6mmになるまで氷結させる試験

引用 : MIL規格について | AQUOS wish4

またAQUOS wish3から防水性能が向上し「IPX5/8」に対応しました。

ハンドソープでの丸洗いやアルコール除菌シートでの手入れも可能なので、常にスマホを清潔に保っておくことができます。外出先から帰ってきた際に手洗いと同時にスマホも洗えるのは良いですね!

AQUOS wish4のスペックをレビュー

ここからはAQUOS wish4のCPU性能やレスポンスなどのスペック面についてみていきましょう。

普段使いには困らないCPU性能

AQUOS wish4のCPUには「MediaTek Dimensity 700」が搭載されています。前モデルのwish3と同じCPUです。

以下のとおりAntutuベンチマークは37万点前後であり、エントリーモデルにふさわしいスコアとなっています。

37万点前後だとゲーム以外の普段使いではほぼ困らない動作だと言えます。

実際にネットサーフィンやSNS、動画視聴を行ってみても不満はありませんでした。ゲームも隙間時間に遊ぶような軽めのものであれば十分楽しめるでしょう。

リフレッシュレートも90Hzに対応しているため、指に吸い付くような操作感を味わえます。

さすがにエントリー機で原神などの重ためのゲームをプレイする方はいないと思いますが、本格的なゲームを快適に楽しみたいなら、フラッグシップモデルを視野に入れたほうが良いです。

AQUOS wish4のカメラ性能をレビュー

	AQUOS wish4
アウトカメラ	5,010万画素/F1.8
インカメラ	800万画素/F2.0
その他	・AIオート ・新画質エンジンのProPix lite ・フローティングシャッター インカメラ手ブレ補正 電子式手ブレ補正(ビデオ)

AQUOS wish4のアウトカメラはwish3から大きく進化しました。

画素数は1,300万画素→5,010万画素へ、F値は2.0→1.8へ向上し、よりきめ細かで明るい写真が撮れるようになっています。

写真の発色もよく、全体的な写りは良好。新画質エンジン「ProPix lite」を搭載し集光量がアップしていることもあり、AQUOS wish3のときよりも明るく撮れる印象です。

ただし、シングルレンズということもあり、遠くの被写体を撮るのは苦手。ズームした分だけ画質は落ちていきます。

AQUOS wish4のカメラ性能は”日常記録として残しておくには十分”といった程度です。

本格的な撮影をしたいならAQUOS wish4とは別に一眼レフを持っておくか、カメラ性能の高いスマホを視野に入れたほうが良いでしょう。

では作例も交えてながらAQUOS wish4のカメラ性能をチェックしていきましょう。

日中の作例

AQUOS wish4のカメラで撮影した日中の作例です。

日中は良い感じに撮れています。AIオートをオンにしているため、被写体にあわせて最適なモードを選択してくれます。

ただし、明暗差の激しいシーンでは暗く写ってしまう傾向がある点、日差しが強いシーンではモヤッとした写りになってしまう点は気になりました。

あくまでエントリー機としては良い写りということであり、AQUOS wish4のカメラ性能に多くを求めるのは禁物です。

ちなみに上の写真は愛犬を撮影したものですが、毛並みの描写はあまり得意ではありません。色は忠実に再現できているので記録用としては十分だと思います。

暗所の作例

続いて暗所の作例です。

暗所は思ってた以上に綺麗に撮れている印象です。空の黒い部分と被写体の色味がはっきりしており低ノイズで鮮明。エントリー機としてはかなり頑張っているなと思います。

AQUOS wish3の時よりも暗所撮影性能は大きく向上しています。

遠くの被写体を撮影

続いて遠くの被写体を撮ってみました。

AQUOS wish4は最大8倍のデジタルズームに対応しています。

しかし、実用的なのは2倍程度まで。

2倍もPC等の大きな画面でみると若干粗さがでてきますが、スマホの画面上でみるだけなら2倍でも問題ありません。3倍以上になると目に見えて粗さがでてくるので実用的ではないでしょう。

AQUOS wish4には超広角レンズや望遠レンズが備わっていないので、集合写真などの広範囲撮影を行いたい方や子どものお遊戯会などで遠くの被写体を撮りたい方は、カメラ性能を重視したスマホ選びが必要です。

動画撮影

以下はAQUOS wish4のフルHD/高画質モードで撮った動画です。

AQUOS wish4には電子式手ブレ補正が搭載されていますが、そこまで強力なものではないため、手持ち撮影ではややブレが気になります。

また明暗差の激しいシーンも苦手なため、その点は諦めたほうが良いかもしれません。正直、動画性能はあまり期待したほうが良いでしょう。

AQUOS wish4のバッテリー性能をレビュー

AQUOS wish4は5,000mAhと十分なバッテリー容量を備えています。充電については有線のみでワイヤレス充電には対応していません。

またインテリジェントチャージにより3年後も90%の電池持ちを実現しています。端末の使用状況や周囲の温度にあわせて自動的に充電制御をしてくれる機能は嬉しいですね。

ここからは電池持ちの計測結果をご覧ください。

電池持ちの計測結果

AQUOS wish4の電池持ちは非常に良いです。

●YouTubeを視聴した場合の電池の減り具合

	0時間	1時間	2時間	3時間
AQUOS wish4	100%	97%	95%	90%
arrows We2 Plus	100%	98%	93%	87%
Redmi Note 13 Pro 5G	100%	98%	92%	87%
OPPO Reno9 A	100%	93%	89%	84%
AQUOS sense8	100%	97%	93%	90%
Pixel8a	100%	97%	92%	87%
iPhone SE3	100%	100%	93%	86%

AQUOS wish4でYouTubeを視聴した場合、1時間あたり3～5%程度の電池が減りました。また、11時間スマホを触らず完全放置した際は52%→50%で約2%しか電池を消耗しませんでした。

通勤・通学中に3時間程度の動画視聴をしていたとしても、残りの90%ほどはほかの用途に使うことができます。少しヘビーな使い方をする場合でもモバイルバッテリーは不要でしょう。

AQUOS wish4のスペック・価格一覧

スペック一覧

以下はAQUOS wish4とwish3のスペック一覧表です。

	AQUOS wish4	AQUOS wish3
CPU	MediaTek Dimensity 700	MediaTek Dimensity 700
RAM(メモリ)	4GB	4GB
ROM(ストレージ)	64GB	64GB
ディスプレイ	6.6インチ 液晶ディスプレイ HD+(720× 1,612)	5.7インチ 液晶ディスプレイ HD+(720× 1,520)
リフレッシュレート	90Hz	60Hz
バッテリー容量	5,000mAh	3,730mAh
ワイヤレス充電	非対応	非対応
サイズ (高さ × 幅 × 厚み)	167×76×8.8mm	147×70×8.9mm
重量	190g	161g
アウトカメラ	5,010万画素/F1.8	1,300万画素/F2.0
インカメラ	800万画素/F2.0	500万画素/F2.2
SIM	nanoSIM/eSIM	nanoSIM/eSIM
外部メモリ	microSDカード (最大1TB)	microSDカード (最大1TB)
イヤホンジャック	あり	あり
生体認証	顔認証(マスク対応) 指紋認証	顔認証(マスク対応) 指紋認証(ドコモ版のみ)
防水/防塵	IPX5・IPX8/IP6X	IPX5・IPX7/IP6X
おサイフケータイ	対応	対応
アップデート期間	・OSバージョンアップ 発売から最大2回 ・セキュリティアップデート 3年

AQUOS wish4とwish3の大きな違いは「サイズ」「リフレッシュレート」「バッテリー容量」「カメラ性能」「防水性能」の5つです。

全体的なサイズアップに加えてバッテリー容量が増えており、画面の見やすさや電池持ちを追求した端末に仕上がっています。

一方、CPUによる基本性能は同じです。ゲームや動画編集などの重たい作業をせず、普段使いとして低価格スマホを探している方には良い選択肢となるでしょう。

ちなみにAQUOS wish4のOSバージョンアップは発売から最大2回、セキュリティアップデートは3年です。

価格一覧

AQUOS wish4の本体価格は以下のとおりです。

購入先	通常価格	キャンペーン価格
ドコモ 公式へ	22,000円	5,500円～
ワイモバイル 公式へ	31,680円	9,800円～
楽天モバイル 公式へ	31,900円	31,900円～
IIJmio 公式へ	33,800円	19,800円～
mineo 公式へ	32,472円	32,472円
イオンモバイル 公式へ	36,080円	36,080円

AQUOS wish4はドコモや楽天モバイルのほか、格安SIMでも取り扱っています。購入窓口によって本体価格は大きく変わってくるので、購入する際は必ず価格を比較しておきましょう。

キャンペーンを活用すれば1万円以下で手に入るので各社の公式サイトをチェックしてみてください。

AQUOS wish4の総合評価 | メリット(良い所)・デメリット(悪い所)は?

AQUOS wish4の総合評価は5点満点中 4点です。

最後に良い点と悪い点を整理すると以下のとおりです。

◯メリット	✕デメリット
・デザインがおしゃれになった ・画面が大きいので効率よくネットサーフィンできる ・電池持ちが非常に良い ・MIL規格(MIL-STD-810H)の18項目に対応した丈夫な作り ・指紋・顔認証の両方に対応 ・イヤホンヤックやSDカードスロットあり	・本体サイズが大きい ・日差しの強い屋外では画面が見づらいことも ・遠くの被写体撮影は苦手 ・CPU性能の進化はなし ・モノラルスピーカー

本体サイズが大きくなった点は好みがわかれる部分でしょう。携帯性は失いましたが、画面の見やすさは向上しています。とくに高齢者にとって画面の大きさはプラスに働く部分だと思います。

またゲームや動画編集などの重たい作業には不向きな端末ですが、ネットサーフィンやSNSなどの普段使いであれば十分満足できる1台です。

エントリー機で安いスマホを探している方は、ぜひこの機会にAQUOS wish4を手にとってみてくださいね!